新型コロナウイルス感染緊急事態宣言は、2020年4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡に出され、そして4月16日は全国に対象地域が拡大されました。
当初の宣言の期限(5月6日まで)が延長されたものの、新規PCR陽性者数は減少してきて、地域によって宣言を解除することも検討されています。
しかし当然のことながら、医療現場では、院内感染対策に少しでも気を緩めることは出来ません。
フェイスシールドも感染予防には有効な手段です。
3月の時点では品薄状態で、あんなもの(?) が1枚1000円以上しました。
それでも注文してみたら、中国直送品で、シールドフィルムはめちゃくチャイナだったのでした。
ただ、最近は供給量が増えたのか、価格が安くなってきていました。
そして、日本の別業種のメーカーがフェイスシールドを製造し始めたとか、どこかの大学では3Dプリンターを使って製作したとかの記事がニュースに出るようになりました。
入手しやすくはなったのですが、コロナ感染治療最前線病院ならいざ知らず、田舎の小児科クリニックではちょっと仰々しくないかなぁとの気持ちも心のどこかにありました。
ところが最近、コロナウイルスの感染が明らかになった開業ドクターがおられました。
報道によると、そのドクターは感染が明らかになる前まで診察をしていましたが、診察中はフェイスシールドをしていたということで、幸い患者さんへの感染は防げたようです。
「そっか、フェイスシールドは医療者を守るだけでなく患者さんも守るんだ。」
そう思うと、仰々しいなんて言ってられないのだと考え直すのでした。
とは言うものの、もうちょっと、おしゃれにならないかなぁ。
そこで、フィルムを帽子に取り付けるのはどうかと考えました。
予算を考え、帽子(キャップ)は、100均で買ったもの。
そう、あの超有名なサッカー選手、クリスティアーノ・ロナウドが戦いの場として選んだイタリアのプロサッカーリーグ、セリエA (セリエアー)と紛らわしい名前の100均のお店。
キャップのツバに、フィルムに切り込みを入れて差し込もうと思ったのですが、ツバの上下方向の曲がりとシールドフィルムの前後方向の曲がりがあるので、どのように切り込みを入れるか、見当がつきませんでした。
大学では3Dプリンターを使って・・・
そうか、キャップを3Dで撮影し、CADでバーチャルにツバとフィルムが重なり合うところを描出すれば、切り込みのかたちもわかるのです。
そして、製作したものがこれ。
帽子なので、頭部も防御できるのは更にメリットとなりました。
看護師さんに見せたら、
なんか、カフェっぽいですね。 って言って貰えました。
それじゃあ、これは、
カフェ風フェイスシールド なのだ。
折角だから、google先生にフランス語に訳してもらいました。
フェイスシールド ドゥ スタイル カフェ
ん~、なんか楽しくなってきた。
看護師さんはかぶったところを写真に撮られたくないようなので、ミッキー・ミニーが撮影モデルになりました。
ついでに、フィルムにお絵かき。
これなら、仰々しくなく、こどもも怖がらないと思うのです。
現在コロナウイルスと必死に戦っている患者さんや御家族にとってみると、こんなフェイスシールド、楽しくもなんともないでしょう。
ただ、皆が暗い気持ちであるより、何か明るさを求めることも必要かな という考えも理解してもらえると思っています。